2009/06/21

星子

友人に誘われて、生まれて初めてバーに行った。
バーに対する憧れはかねてから強くあったが、端的に言うとビビってたせいで、三十路すぎまでデビューが遅れていた。

今回つれていってもらったバーは、外苑前にある「ハウル」というバーで、店内はこじんまりとして薄暗く、自分が憧れていたバーの雰囲気そのものがそこにあった。
ハウルのバーテンダーはデニーさんという人で、まあこちらも、ものの見事に自分が憧れていたバーテンダーそのものといった具合で、なんだかうまくいえないけど、人として強度が高い、という印象を受けた。
そんな諸々でちょっと気分が良くなりすぎたのと、日中歩き回って疲れていたせいで、なんだか自分は上すべっていた感じがしたが、まあよしとしよう。

タイトルの「星子」は、そのデニーさんが20年以上かけて作り上げた「梅のリキュール」である。
ここは本人もこだわっていたが、これは決して「梅酒」ではない。

メキシコにカルーアがあるように、『何故日本には、世界に誇れるような本物のリキュールが無いのだろう?』という疑問から、17年かけて梅のリキュールを試作し、その後8年の改良期間を経て、2005年に満を持して発売にこぎ着けた、日本発のリキュール、との事である。
面白いと思ったのは、2005年にキリンから発売されるまで、密造酒ということになってたらしい。

最初の1杯、細かく砕いた氷に星子を入れて飲んでみる。(ミストというらしい)
最初梅酒のつもりで飲んで、結構面食らった。
梅の味わいも、酒としての味わいも、凄く上品で飲みやすい。
梅の酒である事は間違いないのだが、梅酒と味わいが違う。
正直言って、星子をうまく説明することができないので、ここは「とにかくおいしい」とだけいっておく。

2杯目は星子の入ったフローズン・ダイキリ「ホーホケキョ」で飲んだ。(梅にウグイスというのがなんともいえず良い。)
ラムのパンチの効いたところに星子の梅の風味が加わってこれもおいしい。
氷の冷たさも相まって、爽快な1杯だった。

ここで終電の時間になってしまい、その2杯のみで帰ってしまったが、星子関連のカクテルはまだまだあるようなので、今度は他のも挑戦したい。

最後に。
「なんで星子なんですか?」と名前の由来を聞いてみた。
「太陽も、月も、人間も、みんな星の子だ」という事らしい。
普段の自分なら、こういう台詞は鼻で笑ってしまいそうだが、その時の自分は全くもって素直に聞くことができた。
そういう人であり、そういう店であり、そういう酒なんだな、という事なんだろう。
というのはまとめすぎかもしれない。

星子の詳しい説明はこちらで
星子 HOSHIKO|オリジナル梅リキュール

2009/05/02

真野恵里菜

友人に重度のハロプロ・ウォッチャーがいる。

彼は別にハロオタという事ではなく、CDも買わないし、コンサートにも行った事がない。(一度一緒にミキティーを見に行った事があるが、それは俺が誘ったし、無料だった)
ハロプロに1銭たりとも金を落とした事がない男であるが、ハロプロの周辺事情に異常に詳しい。
メンバーの顔と名前を完璧に覚えるのはもちろんの事、ハロプロのビジネスモデルに精通し、ハロプロの内部事情を常にチェックし(おそらく2ちゃんで)、自分なりの考察を加え、会うたびにハロプロの興味深い話を自分に語ってくれる。
ファンでもないのに。

それがハロプロ・ウォッチャーである。

彼がなぜ、ハロプロをウォッチしているのかといえば、「モー娘。の終焉がみたい」という所から始まっている。
プロ野球のテレビ中継しかり、自分の勤めていた会社しかり、彼は散り行く事象を渦中から眺めていたい、そんな漢である。
そう、彼は広い意味でいえば「終焉ウォッチャー」なのである。

そんな彼はモー娘。の終焉をもう5年ほど待っている訳であるが、その間一線を超える事はなく、頑なまでにハロプロに金を落とす事を拒絶し続け、Berryz工房の登場にも眉一つ変えず、距離を保って冷静に分析し続けてきたその友人が、ついにハロプロに取り込まれた

友人のようなハードコア・ハロプロ・ウォッチャーをして、写真やPVを特に興味のない自分に頻繁にレコメンドしてくる単なるハロプロ・ファン(ちなみに本人はファンである事を否定しているが俺は認めねぇ)に転向せしめたハロプロからの刺客が「真野恵里菜」である。

普段、友人からのレコメンドはザクッとスルーしているのだが、ここら辺で一度きちんと向き合うべきだと思い、「真野恵里菜」について調べる事にした。

そう思い直すきっかけになったのはこのエントリー。

真野恵里菜をとことん知ろう大作戦 - ぶるふぉぼ。ディスプレイ

雑誌の掲載数が凄いらしく、

掲載数では黄金期と呼ばれる時代の娘。や軌道に乗り始めた頃の松浦亜弥を遥かに凌ぐレベル

とあり、想像している以上にボルケーノな感じなんだろうか。

同エントリーでプロフィールと略歴が掲載されているがこれがまた振るっている。
アイドル的プロフィールという意味で、ここまでそつのないものを見た事がない。
実際の人物像・経歴としてありうる範囲で、一分の隙もなくもぎたてジューシーなアイドル感を醸し出す秀逸なものだと思う。
おそらく、ピックアップの仕方がいいんだと思うが、ここはもう鵜呑みにしちゃって、真野恵里菜はナチュラルボーン・アイドルだという事でいいんじゃねぇかって気がしてきた。

ここでおなじみのWikipediaからの情報であるが、2008年6月に『マノピアノ』でデビューした。ただしこれはインディーズからの発売である。
ハロプロなのにインディーズという状況がよくわからないのだがまあ、そういう事らしい。

マノピアノ 真野恵里菜

生歌というのは買うが、曲も歌唱力も、ん〜、という感じ。
それが友人のレコメンドをスルーしていた理由である。
アイドルは歌が下手でも別にかまわないと思うのだけど、健気さとか、一生懸命さが感じられないと共感できない。
真野恵里菜は健気さはあると思うのだけど、ピアノが割とちゃんと弾けちゃってる分、共感が割り引かれる気がする。

そして2枚目がこの曲。

ラッキーオーラ 真野恵里菜

はっきり言って、これはヒドい。
真野恵里菜がどうとかじゃなくて、曲がヒドい。
なにより言葉のチョイスがヒドいし、歌詞の内容が壊滅的にヒドい。

要するにこの歌は、完璧主義の真野ちゃんが男に誘われて浜辺に行って、二人で戯れながら、たまに失敗してみなよ、と男に言われて、水平線まで飛ばされそうな、圧倒的に神々しいラッキーオーラを見る。という内容である。

このラッキーオーラがなんなのかわからないから、なにをどうとらえていいのかさっぱりわからない。
真野ちゃんが元々霊感が強かったのか、男の背中の方角に太陽があって、それがラッキーオーラに見えたのか、完璧主義を諌められて人生観を変えられた真野ちゃんの世界の見方が変わったのをラッキーオーラというメタファーで語っているのか。
いずれにしても残念な女である、という感想しかひねり出せねぇ。

そんなんでいいのか? と問いたい。
アイドルと虚構性は相性がいいはずなのだが、虚構というか廃墟感すら漂っちゃってる歌詞世界なので、さすがの真野ちゃんのアイドル性を持ってしてもこれは救われねぇ。

そして自分的にはどうでもいい、歌詞もなんか投げやりな「ラララ-ソソソ」を挟んで、ついにメジャーデビューが決定したそうだ。曲がこれ。

はっきり言おう。これは好きかもしれない。
PVから楽曲から歌唱から、剥き立てのゆで卵のように、純粋で艶やかで瑞々しく無垢なアイドルソングだと思った。
今これをてらいなくやってハマる子ってあんまりいない気がする。

なんというか、長年友人からハロプロ関係の話を聞いてきて、その理解の限りでは、こういうアイドルが出てきた、というところで感慨を覚えた。
個人的な意見を言わせてもらうと、あややとか作為的すぎるでもなく、Berryz工房とかC-uteとか狙いすぎでもなく、モー娘。とかざっかけなさすぎでもない、本来の意味でアイドル(偶像)としての距離感を保てそうな、程よい感じの正統派アイドルがついにきた、という感じである。
インディースからデビュー、とかアングル効かせすぎな気はしないでもないが、まあそれはよしとしよう。

ここまで持ち上げといてなんだが、まあ、だからといってファンになったかというとそんな事は全然なくて、友人が勧めてくる限りはちゃんと見ようといった具合です。

2009/04/05

ゆうたろう

今日、隅田川沿いでは「桜橋花まつり」が執り行われていた。
そこで「ゆうたろう」のステージが見られるという情報を手に入れて、いてもたってもいられなくなり、見に行く事にした。

ゆうたろうは正直「くりぃむナントカ」ぐらいでしか見た事なかったが、石原裕次郎にそっくりというだけで食っていけてる人、ぐらいの印象しかない。
が、しかし、それだけで食っていけるって凄くないか? という思いがあり、いったいどんなステージを見せてくれるのか、本当に裕次郎だけなのか、という思いを胸に会場に向かった。

結論から言えば、ゆうたろうは裕次郎のみで実に完成されたステージを披露していた。
多分今まで何百回もやってきただろうし、5年後も、ひょっとしたら10年後も今日とそんなに変わらないステージをやっているんだろうな、という感じ。
取り立てて面白い事をやっている訳ではなんだけど、盛り上がっている感だけは矢鱈ある。
例えば来年もう一度見たとしても、まあ、同じように自分は盛り上がるんだろうなと思った。

意外だったのが、ゆうたろうは思った以上に石原裕次郎に似ていないという点。
最終的には、顔も歌も似てないんじゃないか、とすら思い始めた。
終始しゃべりっぱなしで、ベタなネタ(右側のお客さんだけ拍手的な、というか実際やっていた)を連発するゆうたろうと裕次郎が重ならない。
しかししゃべらないとステージは成り立たない訳で、なんというかくりぃむナントカの扱いかたって、本当に適切だったんだなって感じがした。

あと、まったくもって堂々とステージをしているのが印象的だった。
ネタをしゃべってる最中、サルと犬の着ぐるみをきた女の子2人組が乱入して、ゆうたろうに差し入れするという、空気が凍てついてくるような、もうアクシデントに近いハプニングがあったが、堂々と笑いに変えていた。
さらに、屋台で大量の蒸気が噴出して、フシュ〜〜〜〜〜〜〜ととんでもない音がして、話が遮られるハプニングも笑いに変えた。
ゆうたろうはこちらの想像以上にステージ慣れしてるんだな、という印象を受けた。

ところで、 ゆうたろうのステージの前に登場した「吉永加世子」という歌手。
吉幾三のプロデュースでデビューしたらしいのだが、MCで「ゆうたろうの妹です」とかいいだした。
彼女がステージに現れてから、なんか誰かに似てるな、と思っていたのだが、ゆうたろうかよ! と思いもよらないところをつかれて、テンションガン上がりした。
会場が一番盛り上がっていたのもここかもしれない。

この件に関してはちょっと良い話っぽい節もあるので、まあ生暖かく見守りたいところである。

2009/03/08

WATCHMEN #5

3/28に公開される映画版WATCHMENに先駆けて、先日漫画版WATCHMENが復刻された。
友人にサプライズとしてその復刻された漫画版WATCHMENをプレゼントしたあとなので(まあ、全くサプライズしてなかったが)、今回復刻版について書く。

この復刻版は、再カラーリング、翻訳の見直し、等、以前発売されていた電撃コミック版とくらべ、いくつかのブロウアップが行われているが、特筆すべきは、巻末の資料で、原作者自身が連載前に書いた、キャラクターの設定資料集が付属している。

これは、発売元のホームページによれば、

1988年にグラフィティ・デザイン社から発売された限定ハードカバー版にのみ収録されていた48ページの特典資料を丸ごと復刻している。

との事で、どのようにしてWATCHMENの魅力的なキャラクターたちが創造されていったか、その過程を48ページにも渡って解説してある、実に面白い資料になっている。

電撃コミックス版の巻末にこんな文章が載っている。

ウォッチメンに登場するキャラクターは60年代に活躍したチャールトンコミックスのヒーローたちをモデルにしている。経営不振に陥っていたチャールトンは、1984年にキャラクターの権利をDCコミック(筆者注・WATCHMENの発売元)に売却(結局、86年に活動休止)。それを知ったアラン・ムーア(筆者注・原作者)はそれらのキャラクターをウォッチメンに使用したいと、DCに申し出た。

しかし、DCは他の作品での使用を考えていたため、その申し出を却下する。
そのために、オリジナルキャラクターでWATCHMENをこさえた、という経緯があるらしい。

文中、「チャールトンコミックスのヒーローたちをモデルにしている」とあるが、今回の資料を読むとモデルどころの話ではなく、逆にチャールトンコミックスのキャラクター設定からWATCHMENの物語をひねり出したようだ。

例えば昔、ファミコンジャンプという、ジャンプの歴代キャラを使ったゲームがあったが、ジャンプの過去のキャラの設定をほぼそのまま使って、話を作り、SFで最も権威ある賞である「ヒューゴー賞」を取る(あるいは日本SF大賞を取る)。
それぐらいの偉業をやってのけたアラン・ムーアの天才ぶりが本当に凄い。

その凄みがわかっただけで、今回の復刻版は買ってよかったと思った。

チャールトンコミックスの詳しい説明はこちらで。
Charlton Comics - Wikipedia, the free encyclopedia

アメコミはシステム自体が面白い。
アメリカン・コミックス - Wikipedia

関連エントリー
WATCHMEN #1
WATCHMEN #2
WATCHMEN #3
WATCHMEN #4

2009/02/18

シルヴィ・バルタン

上記動画は、いい加減VOXから逃げ出そうと思って、過去のエントリー整理しているうちに見つけた。
2006年ぐらいにえらくハマっていた動画である。

当時のエントリーには、

初めて知って以来、もう何回見たかわからないぐらい、お気に入りの動画。
バルタソがかわいいったらない。
「わんさかわんさ♪ わんさかわんさ♪」の部分はキュンキュンくる。

とあり、臆面もなく萌えていた事がわかる。

あれから久しく時は経った訳であるが、今でも、「フランス人にワンサカ娘を歌わそうとした奴はだれだ!? だれがなんといおうと、俺はお前を天才と認定する」と鼻息の荒さは収まらない。

今、これだけまじめに日本語の歌を歌ってくれるフランス人って、いるんだろうか。
バネッサ・パラディとか6京円つんでも、歌ってくれそうにない。
そういう意味で、シルビーはすきッ歯がキュートなだけでなく、人柄もよい事が伺える。

この動画から、レナウンのCMやら、小林亜星やら、いろんな興味に派生していったのだが、今回は改めてシルヴィ・バルタンについてヤホー、もとい、ネットで少し調べてみた。

シルビー・バルタンといえば、もうとりもなおさず「あなたのとりこ」と「アイドルを探せ」である。
「あなたのとりこ」は以前キリンの生茶のCMに使われていたので聞いた事ある人も多いのではないか。
「アイドルを探せ」は映画の主題歌で、その映画で共演した、ジョニー・アリディと後に結婚している。

現在も歌手活動は続けていて、はっきり言ってしまえば、フレンチロリータの面影のオの字ないアマゾネスな風貌になってしまっているが、これはどうやら交通事故で整形を余儀なくされて、こんな風になっているらしい。
そういう事なら、まあ何も言う事はない。

公式サイトで惜しげもなく公開されている若き日の写真
Sylvie Vartan -- Galerie de photos

ぶっちゃけ最強動画はこれ

ちなみに自分は図書館で借りた